発売前夜
明日、「マンガ美術館&スポットガイド」(技術評論社刊)が発売になります。
著者は私、進藤やす子。
イラストレーターとしてフリーになった頃からの
いや、もしかしたらもっと前からの
「いつか自分の本を出したい」という夢が叶いました!!!
おめでとう私!(笑)
実はフリーになって3年目を迎えた去年あたりから
「人の本のイラストを描くのもいいけど、自分の本を自費出版したいなぁ」
なんて思いはじめていました。
そんな折、技術評論社の編集Oさんからメールが届いて
依頼内容を読んで、とにかく興奮して
「こ、これってもしかして、私の名前で本が出せるってことですか!?」
って返信したんです。
ただ、詳しく聞くと与えられたお題が
「料理」「和小物」「クラシック音楽」だったので(記憶がたしかならば)
「いずれのテーマも1冊描きあげる自信がありません」
と伝えました。
書籍の仕事はそれまでに(人の本ですが)イラストを描いたこともあり、
1冊描きあげることがとてもとても大変だということは分かっていたので
自分が詳しくない、もしくはそこまで興味が持てない内容のことは
いくらイラストエッセイでも誤魔化せないから描けないと思ったんです。
著書本が出せるということはすごく魅力的でしたが仕方ないな、という感じでした。
すると編集Oさんが
「じゃあ、どんなテーマなら描けますか?」
と言ってきたので、
「マンガ関係のスポット巡りか、秘密基地ネタなら描いてみたいです」
とこたえました。
Oさんは「秘密基地」にはまったく食い付いてくれませんでした。
マンガのほうも「面白そうだけど、企画通すのがきびしいかも・・・」とのこと。
なんかやっぱり無理だったかな・・・
なんて思っていた5月の終わりか6月のはじめ頃、ちょうど1年前ですね
「企画が通りました!」と連絡が。
諦めかけていたので「ウソーーー!?」と思いました。
「うわ~、これで私の本が出せるんだ!」って、興奮再び!
そして取材がスタート。
半分くらい取材が終わった時点でイラストのラフを描きはじめたものの・・・
ガイドブックとして考えると
描き過ぎてしまっては行ってからの楽しみがなくなるし、
でも楽しかったことは詳しく描きたい、
情報を伝えることのむずかしさが先に立ち、どう描いたらいいのか悩みました。
著名な人がつづった日常のイラストエッセイなら買う人もたくさんいますが
こんな無名のイラストレーターが描く本は、ちょっとでも「へぇ~」と思ってくれるものがないと買ってくれないよな、なんて思うところもあり
描いてみたいと自分でいったものの、調べたり資料として読むものも多く
大変なテーマを選んじゃったなぁ~と正直途中で何度後悔したことか(苦笑)。
欲といえば欲ですが、
誰にも見せない「作品」なら自己満足でいいかもしれないけれど
出版社が出す「商品」である以上、たくさんの人に楽しんでもらえる内容にしたい
という気負いもありました。
とはいえ、
記念館が設けられるくらいの偉大な先生たちのコアなファンからしたら
「そんなの知ってるよ」というレベルでしかないんだよな・・・とか。
もう色々ぐるぐると考えて考えて、考えたすえに結局は
「いや、これはオタクの人に向けたものではなく、ごくごく普通のレベルでマンガが好きな人へ、
もしくはむしろ普段美術館なんかへは行かない人へ向けたイラストエッセイ」
と思ったらなんかちょっと気が楽になり、
そこからはガッツガツと描きまくりました。
実はまだ実感がないんです。
見本誌はすでに先週いただいていて
もちろんその日はすごく感動してじわっときて
あ、いえ、今でもすぐじわっとくるんですけど(涙腺弱すぎ)
何せ初めてのことなので
苦しんで描いた可愛い我が子が書店に並んだとき
それを見てどう思うのか想像ができません。
私、明日の日記は何を書くんでしょーかね。
なんかちょっと楽しみです。
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